創刊第1号 日本聖公会九州教区宣教局総務部発行   2002年7月1日


ごあいさつ  ボテンガン主教

親愛なる五十嵐主教様
みなさんのパートナーである、私たち聖公会フィリピン中央教区からご挨拶申し上げます。

そちらから問われておりました、フィリピン中央教区と九州教区の間の友好関係についての私の考えを、お答えするのがたいへん遅くなって申し訳ありません。
2年前、私たちが正式な関係を結んで以来、友情と単なる意見の交換だけでなく、人材の交流によって、私たちの教区としての活力は強められてきた、と確信いたします。たとえば、外池兄と柴本司祭の訪問では、ある意味で、彼らは一緒に"九州教区"を持ってきてくださいました。彼らは、どの訪問先でも、ご自分の教区の実情を人々と分かち合ってくださいました。そのお返しとして、彼らのいろんな会衆への訪問、特に遠隔地の教会を訪ねられた時には、フィリピンの地域生活の現実に直面され、人々の霊的また物質的必要についての理解を深められたことでしょう。この訪問の直後、ガブリエル主教様とルイーズ夫人(注・純子夫人のこと)が、フィリピン聖公会創立100周年また教区の30周年の記念礼拝に出席され、その記念礼拝で五十嵐主教様は説教してくださり、柴本司祭も補式の聖職団に加わってくださいました。五十嵐主教様の説教は、九州教区とフィリピン中央教区をお互いに一層近づけてくださいました。
上記の訪問は、お互いの教区における働きの実体を、それぞれの側で明瞭にし、教区の友好関係の基礎になる根拠が「キリストの体における相互責任と相互依存( mutual responsibility and inter-dependence in the body of Christ)」あるいは「宣教における協働( Partnership in Mission )」という、キリストの宣教において私たちが一つであることの具体的な表現の必要、であるということを、より明らかにしてくれました。これは、ガラテヤ書における「互いに重荷を担いなさい。そのようにしてこそ、キリストの律法を全うすることになるのです。(ガラテヤ6:2)」というキリストの命令の実現なのです。
そのように、私たちの友好関係は、私たちの教区の生活と宣教への挑戦であると同時に、明らかに力の源であったのです。九州教区と友好関係になったことは、神様が私たちの生活に加えてくださった祝福であり、私たちをキリストの宣教のパートナーとして受け入れてくださった五十嵐主教様や九州教区の教役者、教区民の皆様に感謝しております。
始まったばかりの私たちの友好関係が、両教区の力の源として続いてゆき、人的相互訪問のプログラムや私たちの祈りを通して、お互いに影響し合い、関係し合うことが続いていきますように、そしてキリストのための共通の宣教を通して、力から力へと私たちが成長しますように、と祈ります。
私たちが皆さんのために継続して祈るのと同様に、皆さんが私たちのためにお祈りくださいますよう切望いたします。どうか主が、私たちを今も、いつも祝福してくださいますように。
キリストにあって、

2002年6月3日
ベンジャミン ガイノ ボテンガン (聖公会フィリピン中央教区主教

フィリピン中央教区の紋章です。
下に掲載している、フィリピン聖公会の管区の紋章と比べてみてください。皆さんは、現在の九州教区(五十嵐主教)の紋章は知っていますか?

フィリピン聖公会の教区

1.ルソン北教区
2.フィリピン北中央教区
3.フィリピン中央教区
4.フィリピン北教区
5.フィリピン南教区
6.サンチャゴ教区(2000年に1.のルソン北教区の東側が独立しました)

いい地図がなかったので併せて載せました。協働関係にある3.のフィリピン中央教区がわかりますか。首都圏だけでなく遠い島も含まれていますね。ボテンガン主教の言われていることがわかります。

フィリピン聖公会の概略

スペインの植民地としての歴史に伴い、フィリピンは、ローマカトリック教会が支配的でした。1898年、アメリカの統治にかわりますと、聖公会の宣教師の働きが北部や、イスラム教徒の多い南部で始まりました。1971年までに4つの教区が設立されました。1963年に最初の教区主教が聖別され、1990年に管区としての自治が認められました。信徒数 約12万人。
こちらはフィリピン聖公会の管区としての紋章です。主教の帽子に書かれているICXCは、イエス・キリストの略。その下の盾の部分は、右上はフィリピン共和国の旗の一部に似てますね。9月にフィリピンから3名のゲストが来られるので聞きたいですね。

ゲストの日程

9月12日(木)福岡空港到着、15:10    泊 福岡
  13日(金)宗像。福岡 夕・主教館   泊 福岡
  14日(土)移動日    泊 厳原、佐世保、長崎
  15日(日)対馬、佐世保、長崎    泊 鹿児島
  16日(月)鹿児島集会           泊 大口
  17日(火)宮崎、延岡           泊 延岡
  18日(水)延岡、大分           泊 別府
  19日(木)別府観光 休息       泊 北九州
  20日(金)北九州各教会訪問     泊 北九州
  21日(土)北九州集会 泊 福岡、久留米、大牟田
  22日(日)福岡、久留米、大牟田、   泊 熊本
  23日(月)信徒研修会・熊本       泊 阿蘇
  24日(火)休息 菊池、リデル      泊 阿蘇
  25日(水)福岡で買い物、反省会    泊 福岡
  26日(木)福岡空港から出発 16:10

フィリピン中央教区との協働関係の祈り

慈しみ深い主よ、あなたは天地創造によってあなたの力、あなたの支配、あなたの正義を現わし、御子イエス・キリストによって深い愛を現してくださいます。主を賛美するために選ばれたわたしたちは声を一つに合わせ、あなたに感謝・賛美の祈りをささげ、多くの人々に御恵みを分かち合う働きができるようにお導きください。特に、共に祈り、励まし、キリストの働きを担う器として与えられたフィリピン中央教区との協働関係を祝し、用いて、あなたのみ栄えを現わすことができますように、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン

編集後記

フィリピン中央教区と協働関係を結び、交わりを深めるにあたって、渉外を担当する宣教局総務部は、これを教区全体に浸透させるため、機関紙「フィリピンとの掛け橋」を発行することにいたしました。
 今回は、先日受け取りましたボテンガン主教の手紙を紹介することを中心にまとめてみました。まだ、インターネットに公開されているフィリピン聖公会のホームページの内容ぐらいしか情報を得ていませんが、フィリピン中央教区と連絡をとりながら、発行してゆこうと思っています。

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